
「間違えずに正確に演奏したい、でも間違えずに演奏しようとするとどうしても体に力が入って固くなってしまう。」
今回はこのようなお悩みにお答えします。
このブログを書いている僕(土橋健一)は、アレクサンダーテクニークという心身教育メソッドを主に演奏者の方を対象に教えている体の使い方専門の講師です。
これまで延べ1000人以上の方に身体の使い方を教えてきました。
間違えずに正確に演奏したい。同時に力むことなく思い通りに自由に表現したい。
演奏者の方なら、このように望まれる方は多いのではないでしょうか?
でも速く難しいフレーズになるほど、正確に演奏しようとするとどうしても力んでしまう。指が回らない。といったことが起こりやすいです。
自分の動きをはっきりと自覚できるくらいゆっくり演奏する
ではどうするか?
もっとも簡単な方法はゆっくり演奏することです。
そんなことくらい分かってるわ!と思う方もいるかもしれません。
ではどうしてゆっくり演奏することが良いのでしょう?
それは、自分自身の動きを自覚できるようになるためです。
速いフレーズで指が回らないといったことの、大きな要因は自分の動きを自覚できていないことにあります。
どうやって弾いているのか分かっていないのに、やみくもに速く弾こうとしているわけです。
これでは何回繰り返しても、上達は望めません。
そもそも自分のやっていることを自覚できていないのに、どうして速く弾こうとするのでしょうか?
表面的な理由は色々あると思いますが、深いところにある共通する理由としては何らかの焦りがあるのではないかと思います。
落ち着いて現状を認識しようとしていないのです。
このような悩みをお持ちの方は、自分は何に焦っているのだろうか?
という質問を一度自分にしてみてください。
・本番までに仕上げなければばいけない。
・ちゃんと出来ていないと先生に怒られる。
・とにかく早く弾けるようになりたい。
人によってその焦りの理由は様々ですが、
自分が焦っているということに気づけるだけで、落ち着きを取り戻すことができます。
そのようにして気持ちをニュートラルな状態にした上で、ゆっくり弾くということをやってみましょう。
自分の動きが自覚できるようになればなるほど、速く弾いたときもより正確に弾けるようになるでしょう。
何かの参考になれば幸いです。