フォーカル(局所性)ジストニアにお悩みの方へ この記事ではフォーカルジストニアの原因と改善法についてお伝します。


目次
1、フォーカルジストニアとは何か?
2、フォーカルジストニアの原因
 1)演奏時の身体に負担のかかる動作の反復
 2)演奏時のトラウマ体験
3、フォーカルジストニアの改善法
 1)演奏時に身体に負担をかけない自然な身体の使い方を身につける
 2)過去の記憶(トラウマ)に対する身体の反応の仕方を変える。

この記事を書いている私(土橋健一)は、これまで約6年間で延べ1000人以上の方に身体の使い方(アレクサンダーテクニーク)を教えてきました。
2016年〜2018年に大阪芸術大学舞台芸術学科で非常勤講師として身体の使い方(アレクサンダーテクニーク )を指導しました。
NLP(神経言語学プログラミング)という実践心理学のマスタープラクティショナーでもあります。詳細なプロフィールはこちら


こんにちは、体の使い方指導の専門家アレクサンダーテクニーク教師の土橋です。

先日ALEXNDROSのドラムの庄村聡泰さんが局所性ジストニア(フォーカルジストニア)という診断を受け、ライブ活動をしばらく休止されるというニュースがありましたね。

過去には、コブクロの小渕健太郎さんやRADWINPSのドラマー山口智史さん、氣志團のドラマー白鳥雪之丞さん、ギターリストの田中義人さんもフォーカルジストニアを発症されています。

音楽家の方に多く見られる病気です。


1、フォーカルジストニアとは何か?

フォーカルジストニアとはある動作をする時に、自分の意図と反して不随意で持続的な筋肉収縮を引き起こす神経疾患です。

例えば、ピアニストの方が、弾こうとする時に全く指が動かなくなってしまったり、特定の指を動かそうとすると他の指もついてきてしまうといった症状が起こります。

実はアレクサンダーテクニークの創始者であるF・Mアレクサンダーさんも今でいうフォーカルジストニアの症状に悩まされていました。

舞台俳優で声優だったアレクサンダーさんは、日常で話す時には何も問題なく声を出せるのに、ある時から舞台で話そうとすると声が出なくなるという症状に悩まされるようになりました。

医者に診てもらいましたが改善が見られず、アレクサンダーさんは自分自身でこの問題を解決しようと決心されました。

そして何年もの時間をかけて、自分が声を出すときの身体の使い方を探求され、この問題を自力で解決されました。これがアレクサンダーテクニークの始まりです。

私は、こういったアレクサンダーテクニークが始まった過程からもフォーカルジストニアの改善にとても有効な方法だと考えています。

今のところフォーカルジストニアの明確な定義や発症する医学的な原因、治療法についてはっきりとは分かっていません。

ただ私自身がこれまで多くの音楽家の方にアレクサンダーテクニークのレッスンしていく中で、フォーカルジストニアと言われるような症状が改善していく例を何度も見てきました。

今回はその経験から分かってきたフォーカルジストニアの原因と改善法を体の使い方の専門家の立場からお伝えします。


2、フォーカルジストニアの原因

私の考えるフォーカルジストニア発症の原因は大きく分けて2つです。

1)演奏時の身体に負担のかかる動作の反復

演奏時に身体に負担のかかる無理な動作を繰り返し行なっていると多くの場合、身体に痛みやなんらかの不調が起こります。

身体に痛みが出ているのにそのまま練習を続けたり、痛みが起こらなくとも身体に無理がかかっている状態でそのまま演奏を続けることで、神経になんらかの異常が生じて筋肉に不随意運動が起きることがあると考えられます。

もちろん演奏時に体に負担がかかる動きをしていてもジストニアの症状が出ないこともあります。むしろそれが一般的です。というのは、体に痛みなど問題があれば、普通は休むからです。

一方でジストニアの症状が起こりやすくなるのは、体に無理がかかっている状態にも関わらず、なんとしてでも自分はこんなふうに演奏するんだという思いが強い場合や、先生や周りからのプレッシャーを感じ、過度にストレスを感じているような場合です。

このような過度なストレスと体の無理な動きが重なった場合に体の過剰な反応を引き起こすしやすくなります。

2)過去のトラウマ体験

本番などで大きな失敗をして、その時の記憶を思い出すことや、絶対に失敗してはいけない、絶対こんなふうに演奏しないといけないと強く思い過ぎることで心身に過度の緊張が起こります。

その緊張が強すぎることでフォーカルジストニアの症状が発症することがあります。

これまでの経験上、これら2つの要因の両方が複合的に起こり症状につながっている場合が多いです。


3、フォーカルジストニアの改善法

精神的なものであれ、肉体的なものであれどちらに問題がある場合も、それらは全て身体の反応(筋肉の緊張など)として表れます。

フォーカルジストニアの改善には、この身体の反応の仕方を変えることが必要でになります。

これには下記の2つがあります。

1)体に負担をかけない楽で自然な演奏の動きを身につける

演奏時に体に負担をかけない体本来の構造に沿った自然な動きで演奏できるようになることが必要です。

アレクサンダーテクニークのレッスンで演奏時に必要な楽で自然な体の使い方を身につけることができます。

体と心は本来分けることの出来ない一つのものです。

ですのでここでいう体の使い方とは、体だけの問題ではなく、感情、考え方、これまでの人生経験などの全てが現れたもの、その人の存在そのものです。

アレクサンダーテクニークとは、体の使い方を見ていくことで、考え方や気持ちの面まで含めたその人の存在そのものあり方に変化を与えていくレッスンです。

2)過去の記憶(トラウマ)に対する体の反応の仕方を変える。

過去の記憶に対する身体の反応の仕方を変える方法は下記の2つのアプローチがあります。

①過去の記憶に対する印象(イメージ)を変える。

記憶とは端的に言うとイメージです。

ここでは詳細な方法はお伝えしませんが、このイメージは変化させることができます。この過去の記憶のイメージを変えることで、身体の反応の仕方が変わります。

②過去の記憶(トラウマ体験)を思い出したときの身体反応の仕方を変える。

過去の記憶(トラウマ)を思い出すと、それはなんらかの身体反応として身体に表れます。

例えば職場で嫌なことがあった時に家に帰っても胃がしめつけられる感じがする。といった経験はないでしょうか?これと同じことです。

過去の記憶を思い出しそのとき身体に起きる反応を観察し変化させることで、その記憶に対する過度の心身の緊張を改善することができます。

この具体的な方法についても別の機会にお話ししたいと思います。

※①②いずれの方法も専門家の元でワークを行うことが必要です。


身体の反応の仕方を変えると言っても、実際にそれを行うことは、簡単なことではありません。

なぜなら演奏に対する身体の反応の仕方とは、その人のあり方、考え方、音楽に対する向き合い方など全てが含まれるものだからです。

ですが、そこに向き合い、適切な方法で演奏時の心身の使い方を見直していくことで必ず改善していきます。

このようにフォーカルジストニアの改善には心身両面からアプローチしていくことが必要です。


まとめ フォーカルジストニアの改善の為には、
①身体に負担をかけない楽で自然な演奏の動きを身につける (今起きている状況に対する身体の反応の仕方を変える。)
②過去の記憶(トラウマ)に対する身体の反応の仕方を変える。

現状ではフォーカルジストニアに対する効果的な治療法はまだまだ分かっていません。この症状に対する改善法を多くの方にお伝えしていくことが私が世の中に貢献できるミッションだと思っています。

フォーカルジストニア、あるいはそれに近い疑いのある症状でお悩みの方は一度ご相談ください。

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